あんこの開墾日記

自分自身を耕して、掘り起こして、本当にしあわせな私のありかたを発見したい。そんな想いで書いてます。

料理をすること

料理がしたくて一人暮らしを始めた

実家から大学に通うとおよそ1時間半かかります。大学の通学時間においてこの所要時間は決して珍しいものではなく、むしろこれくらいの近さであれば、下宿ではなく通学するのが一般的です。

 

でも高校生の私はどうしても一人暮らしをしてみたかった。

その一番の理由は「自炊をしてみたかったから」でした。

さいころから台所に立たせてもらえることはほとんどありませんでした。母曰く「やったらやりっぱなしで、あなたたちはちゃんと片づけないでしょ!」だそう。

 

そうした反動もあってか、大学生になってからほとんど毎食自分のご飯は自分で作ります。最初の3ヶ月くらいで飽きるかと思いきや、1年たっても飽きるどころか料理への意欲は増すばかり。

 

「さっ、料理しよ」と背中のところでエプロンの紐を結ぶ瞬間がとっても好きです。

 

毎日のことだから「無理をしない」

ずっと続けるものだからこそ、大切にしていることがあります。

それは「無理をしないこと」

 

 

この野菜はこんな感じで料理したらおいしいだろうな。

実家で出てきたあの料理はこんな感じで作られてたよな。

あの人はこういうひと手間を加えたらおいしくなるよっていってたよな。

そんなことを頭に浮かべながら料理をします。

 

何を作るかガチガチに決めて、完全に準備して、片意地はって料理をするのではなく、この先ももずっと続けていくものだからこそ、無理をしないということはとても大切だと思っています。

無理していると必ず心のどこかに綻びが出てきて、自分で気づかない間にその綻びがどんどん大きくなって、気づいたときには塞げない穴になっている。ガチガチに準備して気合い入れないとできないことって、絶対に続かない。自然と心が「やりたいな」と思えるようなことだけが自分にとっての「継続できるもの」であり、「本当に好きなもの」なんだと思います。

 

どんなに忙しくても向き合っていたい

大学生活していて思ったのが、時間があるようで時間がない。

なので正直自炊をしつつけるというのはなかなか大変です。

 

ある友人が「食材買ってくる時間、料理をする時間、皿を洗う時間を考えると、牛丼ってあんなに少ない時間で自炊をはるかに超えるクオリティだから、本当に最強のコスパだと思う」と言っていたことがありました。

その合理的な考え方に思わず納得してしまいました。きっと現代の人が自炊をしなくなったのってそこに原因があるんだろうな、とも。わざわざ食材買って自分で料理して後片付けするより、手軽に買ってきて食べた後に捨てるだけでいい食事の方が楽に決まっている。こんなに便利な世の中なんだから、それに甘えたっていいじゃないか。これだけ便利な世界に生きている現代人がそう考えるのは非常に自然なことだし、そうした考えを批判するつもりはありません。

 

でも ”私は” 自分で食べるごはんは自分で作りたい。

ここには効率性とか合理性とかが含まれているわけではありません。素直に食べ物のことを考えているときが一番幸せだから。時には義務として料理をすることを自らに課してしまうこともありますが、基本的には自らやりたいと思って作り始めます。私は生活がどんなに忙しくても、ちゃんと自分の食べるものは自分で作ろうと思っています。

 

集中

つい最近、夜遅くに帰ってきて早く寝たかったのですが翌日のお弁当のおかずがないことに気づいて、料理をし始めたことがありました。

早く寝たいし、寝る前にやるべき作業はあるし、おそらく本来なら明日のご飯なんて買えば済むものなのだから無理に料理をする必要もないのに、なんとなく冷蔵庫に食材も余っているしせっかく食材あるのにわざわざランチを買うのもったいないなと思い作り始めました。

 

ここ最近考えることが多くて頭の中が常にぐるぐるしていたのですが、料理を始めると不思議な集中状態に入っていました。

 

何も目とか耳に入らないとかそういう状態ではなくて、自分の中から余計なものが全て出ていった感じ。今目の前にある食材をどう使うか、どんな火加減にするか、どんな味付けにするか、そのだけに頭を使って、他のことは全て頭の外に出ていく。意識的に追い出すのではなく、いつのまにか抜け落ちている。そんな状態になります。

その集中している感覚がとてつもなく心地いい。今抱えている心のぐるぐるを全部なくして自分の好きなものに没頭できる時間って、とっても大切なんだと思いました。

 

もっと上手になりたい

これだけ料理愛に溢れた文章を書いていますが、私は人に振舞えるほどの腕前を持っているわけでも、何か資格を持っているわけでもありません。「得意料理はなに?」と尋ねられて言葉に詰まることもしばしばです。もともと母親が料理上手だったわけでもなく、特に料理に関してなにか教えてもらったことはないです。家でほとんど料理をしたことはないし。母が料理をしていた姿の記憶と自分の味覚を頼りに、今まで料理を作ってきました。

要するに料理に対するコンプレックスが大きい。

かといってどうすれば上手になるのかもわかっらない。

料理教室に通ってみる?とにかくいろんな人に振舞ってみる?レシピ本を熟読してみる?

多分上手になる方法はたくさんあるんだろうけど、どれがいいかと今は考えている段階です。

 

おわりに

さてこの文章も書き終わったことだし、今日は何を作ろうかな。

今この時間、すごくしあわせ。