あんこの開墾日記

自分自身を耕して、掘り起こして、本当にしあわせな私のありかたを発見したい。そんな想いで書いてます。

畑を始めたい(前編)

 

 

 

最近「農業はまっているんですよ」とか「ニンジン畑に帰りたい」とか「自分の畑が欲しい」とか言うと、「学部って農学部だっけ?」と聞かれます。

 

いいえ、私は比較文化学類です。

19年間、農業に触れたことはほとんどありません。

保育園の時にお芋堀をしてみんなで焼き芋を食べたのと、小学校の時にオクラとかゴーヤとかお米とかを学校の授業の一環でちょこっと育てて枯らせてしまったくらいの思い出しかありません。

自分の地元がそんなに都会とも思いませんが、実家の近くには畑も田んぼもありません。

たくさんの住宅と、舗装された道路に囲まれて育ちました。

 

 

そんな私が、今は農業をやってみたいのです。

 

 

 

私はおいしそうに食べているらしい

「本当においしそうに食べるよね」

さいころからそう言われ続けて育ちました。

 

祖母の家に行くといつもごちそうを用意してくれているのですが、その料理の中にはこどもはあまり食べないような味付けのものもありました。

姉妹や従妹はあまり手を出さないような料理でも、私は食べていました。

「これ、どんな味がするんだろう」

そんな純粋な興味で手を出していたんだと思います。

大抵の料理はおいしく食べることができました。

そんなわけで、いろいろな料理をもぐもぐ食べていると決まって祖母はいうのでした。

「あんたは好き嫌いしないし、なにより本当においしそうに食べるわよね」

 

 

高校生になって友人とご飯を食べに行くようになってからもよく言われていました。

「食べてる顔がほんとにしあわせそうだよね」とか。

私としては、みんなおいしそうに食べているように見えるのですが、それでもなんとなくよく言われるなと思っていました。

 

 

今までずっと、自分に特技はないと思っていましたが、今は特技を聞かれたら「なんでもおいしそうに食べること」と答えられます。

 

 

 

 

 

料理をする機会がやっときた

高校に入学した時くらいから料理に興味を持ち始めました。

入学して1か月くらいは自分でお弁当を作ってみたりもしてみました。

でも部活の朝練が始まりあっさり挫折。

それ以来、高校生活で料理をすることはほとんどありませんでした。

 

 

少し言い訳になってしまうかもしれないのですが、母は人を台所に入れることを嫌いました。

母曰く、「あんたら料理してもちゃんと片づけないでしょ」

口では「そんなことない」とは言いつつも、心のどこかで「確かに面倒だな」と思っていたので、結局私が台所に近づくことはありませんでした。

 

 

そんな私にも転機が訪れます。

大学入学と同時に始まった一人暮らし。

今までは朝起きればお弁当が用意されているし、家に帰ればあたたかい夕飯が待っていた生活から一変。誰も何もやってくれなくなってしまったのです。

 

 

おそらく多くの大学生はこれを「億劫なこと」と感じると思います。

そもそも自分で買い物をしてこなきゃいけないし、自分で作って、お皿洗いもして…

だったらちょっと高くつくけどコンビニ弁当買った方が楽だなとか思うと思います。

 

 

でもなぜか私は違ったみたいです。

スーパーに行って「今はこの野菜が安いんだ」とか「この調味料使ってみたいな」とか考えるのが毎回とても新鮮で、スーパーに行くのが自分の中ではちょっとした楽しいイベントになりました。

料理を作るのも「この野菜は火が通るまで結構時間がかかるんだ」とか「お米はやっぱり冷凍じゃなくて炊き立てがおいしいんだ」毎日毎日たくさんの発見があって、自分が食べる量よりも作りたい量の方が上回って、もっと多くの人と住めばもっとたくさん作れるのになぁと思うほどです。

 

「食」への関心

そっか、私はやっぱり食べるのが好きなのかもしれない。

それに気づいてから、自分の行動基準が「食に関すること」に変わったと思います。

大学生になってみて自分で興味のある世界に踏み出さないといけないという切迫感に駆られて、踏み出し始めたのが「食」の世界でした。

 

 

 

途上国の給食支援に関わるサークルを作ってみる

オンラインでフードロスについて議論してみる

大学近くのこども食堂のお手伝いに行ってみる

地方のおいしいごはんを食べに行ってみる

 

 

そしてもう一つ始めたことがありました。

それが「農業に関わってみる」ということでした。